”靴の話”
今日は、このお店の話ではなくて....
前職で働いていたお店の話ですがお付き合いを。
とてもメンズライクなお洋服が好きなお客様がおられまして、
私に色々とお洋服の事を教えてくださいました。
たいてい、お店に寄られるのは全ての用事を済まされて家路に着く前でして....
そのお客様はいつも靴の裏をみては、
『まだね』、『そろそろかな』...
と言っておられました。
もう何十年も前に近所に靴の修理屋さんがあったそうです。
その靴の修理屋さんは本当に腕が良くて、いつも靴のお修理をお願いしていたそうです。
それで、気に入った革靴は長く長く愛用されていました。
ある日、2日と休まない靴修理屋さんのシャッターが1週間以上しまっていたそうです。
どうしたのかなーといよいよ心配になっていた頃にお店のシャッターがあいたそうです。
少し痩せた店主様は、ちょっとイタリアにね。と旅行に行かれていたそうで。その日も楽しくイタリアのお話と靴の話をしたそうで。
その店主様が、
お出かけしたら靴の裏をみなさい。
減り具合で修理が必要になると持ってくるようにと。
それと、靴の裏はよく歩いたな。と何かと自分の事がわかるから。
と教わったそうでして......
その数ヶ月も経たないうちにそのお店は閉店されたそうです。
その日から、お客様はお出かけした後は靴の裏を毎回見るそうでして....
その、『まだだね』、『そろそろかな』
だったそうです。
靴というのは、お手入れをきちっとすれば長く使える相棒です。
PETROSOLAUMは店主が前職のときからのお付き合いでして、このタイミングで再び
お取り扱いする事になりました。
シューズの革の事とかフォルムの事とかはまた次回に書かせてください。