”むしろジャケットは脱ぐためにあるのではないか?”
seya.
パリ在中のデザイナーが毎回、旅に出て得たインスピレーションをseya.のコレクションで表現しているブランドです。
今回は、”Backwater" という南インドを旅に出られたそうです。
そこで白いシャツに布を腰に巻き、それをたくし上げた舟こぎたち。
スパイスやお茶の産地でもあり、シャツや手仕事、お茶など、そこで感じたことや見た事がデザイナー瀬谷慶子氏の中を通り、コレクションに表現されています。
20SSのバイイングはパリのファッションウィークから始まった。
過ごしやすいカラッとしている6月のパリのはずが...常夏のパリだったので、みんなTシャツ。
でも、そこはヨーロッパ。夜になると冷んやりとしてくるわけです。
ジャケットを一応持っている人が多く。
それは、もはや持つためにあるんじゃないかと思わせる。
脱いだり着たり。
そんな仕草を見ていると、ふと脱いだ後のジャケットがスマートかそうでないかが、ジャケットによって結構変わる。
そして、その仕草によって男性の色気みたいなものが変わってくる。(残念かそうでないかということ。)
足を組む仕草だったり、袖をまくる仕草だったり、靴の紐をくくり直す仕草だったり。
そういう所にグッとくる場合もある。
それは、物も相まっての仕草なんだという事が常夏のパリで感じた。
佇まいが綺麗に見える、seya.の洋服を纏うと身体の奥の方がハッとする。
そんな感覚になる。
ジャケットの話に戻すと......
着ている時はカッコよく。
それプラス........
持った時。脱ぐその瞬間。そのジャケットはカッコ良い。
そう思わせる、ジャケットが"seya."。
そして、20SSの話。なんとなく店主と意見が同じになった。
”ちゃんと”その概念はどこまでを指すのかは人それぞれなんだと思うけれど、
私たちが思う”ちゃんと”した格好。それを少し崩して...
20代が思う大人っぽさや30代が思う大人っぽさまたまた40代50代が思う大人っぽさ
それぞれ違うと思う。
そのそれぞれ”大人さ”を知るというか理想を持つというか感じるというか....
そんな感じ(言葉にするのは難しいです)でスタイリングしたいなと思いました。
店主いわく、風通しの良い余裕。だそう。
本当にくそ暑かったパリ(40度近く上がった。)の公園でクロワッサンを頬張りながら話した事です。