”黒という色はこの世には存在しません”



私は幼い頃絵を習っていました。

先生は幼い私にクレパスをくれました。
先生から、”黒と白は使ってはいけない。”

絵を描く時の決まりが与えられました。


私はお姫様を描きたいけど、髪の毛は黒が使えない.....
目の色も黒が使えない......

先生は私に、本当に髪の色は黒ですか?
目の色は黒ですか?よく見なさい。

そう伝えるのです。

そんな意味が全く分からない私は、架空のお姫様なのだから自由に
ピンクの髪の色や水色の髪の色。目は黄色だったり、茶色だったり。


とてもカラフルでした。


でもだんだんと、黒を使いたくなります。
目の前にある、おじいちゃんのメガネが黒い。
メリーポピンズの持っている傘は黒い。

と....


ある日先生は、私に。
カラフルなリンゴやバナナなどの果物を見せて、何色?と聞き。
最後に目を閉じてなさい。
と伝えました。




さあ、目を閉じて見てください。






今,目の前には何が見えますか?





「何も見えない」






何色が見える?





「真っ黒で何も見えない」




そう、それが黒なんやで.....(先生は大阪の方でして....)



先生が黒という色を初めて教えてくれました。
光が当たっていないそれが黒なんだと......






大人になった私は黒という色にはなんだか特別な感覚があり、好きな色でもあり自分の中では(洋服として)難しい色でもあり憧れでもあります。


なんだかごまかしののきかない色だと思います。


黒と言っても様々な黒があります。
(目に写っている黒は私が思う本当の黒ではないのですから!)
奥の深い黒だったり、
日本的な黒。ヨーロッパ的な黒。鮮やかな黒。
うーん....色あせた黒とか....

全て主観的で例えられた黒な訳です......

黒はそれで良いのだとも思います。


私の先生はそうやって様々な主観的に感じれる心を教えてくれたと大人になった頃に気づきました。(本当かは定かではないですがね....)


さーーーてThe crooked Tailorの黒。
これもカッコ良いんですよね。(これが主観的な心を学んだやら云云述べた後の感想...)
本当にカッコよかった。

着る人を引き立てるでもなく、目立つわけでもなく、一体化するような。
そんな感じ。人も含めカッコ良い。よかった。

そう、完売しました。ありがとうございました。


次の春の黒もお楽しみにお待ちください。


今回の春夏は様々な黒が届きますので.......













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